屋久島ってこんな所 | 縄文杉登山してきました  

 

屋久島ってどんな所

「屋久島」世界自然遺産の島

 

宮崎駿監督のもののけ姫の舞台と言われる白谷雲水峡、1月に35日雨が降ると言われる降水量の多い亜熱帯の島、冬には雪が積もる雪山の島、島の90%を自然の森が占める島、周囲を海に囲まれた島、深田久弥氏選定の日本百名山の宮之浦岳のある島、洋上のアルプスと言われる世界自然遺産の島、ヤクシカがいる島、ウミガメが産卵する島、周囲約130kmのほぼ円錐形の島など、どれか聞いた事あるかもしれません。

 

雨量が多い屋久島、雨が降った後の大川の滝は大迫力です。

 

白谷雲水峡

それは苔むす自然の森、大きな岩の上に水を含んだ苔、それが自然光に照らされて光り神秘の森、神々しいものを感じる事ができます。白谷雲水峡を先に進むと太鼓岩という視界開ける岩に登ることもできます。森の奥に分け入ってたどり着ける場所でありながら開放的な絶景のインスタスポットです。縄文杉に行かずとも自然の森を満喫できる場所はこの島には存分にあります。

 

白谷雲水峡やヤクスギランドならばレンタカーでその入口まで行き無理なく自分の歩ける範囲で引き返して散策することが可能です。そして自然の中で深く深呼吸し癒しの時間を過ごすことができます。レンタカーを借りていれば自分の好きな時間で動けますが、バス移動の場合は本数が限られ、行動が制限されるため注意が必要です。周回道路は全長約100km、一週約3時間。島内を車で一周しているとサルに遭遇したり、本島にはないおばけのような木があったり、自然の島に居ることを実感できます。尾之間温泉という温泉もあります。歩くことが嫌という方なら(屋久島を訪れる人であまりそういう人はいないと思いますが)、いわさきホテルの喫茶スペースがおすすめです。大きなガラス窓から眼前にモッチョム岳がそびえたつのが見えます。ここでのお茶は至福の時間です。

 

 

縄文杉を紹介します

そんな自然の宝庫・屋久島を訪れる時、多くの人が目指す 縄文杉 をご紹介したいと思います。

縄文杉は樹齢2000年とも7500年とも言われ、登山口から往復8~10時間かかる標高1300mの場所にあります。長く自然界を生き抜いてきた、そして現在も生き続ける信仰の対象にもなり得そうな神秘性、その行程の大変さ故の達成感を求めて登る人が後を絶ちません。縄文杉を1日で往復登山(山を縦走して来る人は別として)するための起点は荒川登山口が有名です。私たちは午前6時頃荒川登山口出発、午後2時過ぎに戻ってきました。少人数で行ったので休憩時間や歩行スピードを自分たちのペースで行きました。途中雨が降ったので先を急ぎお昼ごはんは、復路のウィルソン株あたりで食べました。距離が長いので自分のペースを継続し続けることが大事だと思います。そして帰りのバスの時刻を確認し日没までに帰ってくることも大事です。

 

【荒川登山口】

荒川登山口は3~11月の間、車両規制され登山バスかタクシーしか入ることができないそうで、登山する人は登山バス発着地となる屋久杉自然館に行く必要があります。屋久杉自然館は屋久島の歴史を紹介する歴史館であるので、そこで縄文杉の事を学ぶことができます。。

私たちは午前5時台に屋久島自然館に到着しましたが、既にたくさんの人。レンタカーで来た人、路線バスで来た人、ツアーバスで来た人など。待ち人が多くすぐの登山バスには乗れませんでした。1台目は見送り、2台目のバスになりました。そこから40分バスに揺られ荒川登山口に到着。標高600mです。ここで朝食をとります。

登山口にはトイレがあるので是非行ってください。往復8~10時間かかります。途中に数か所トイレありますが登山口のトイレが一番きれいです。そしてこの付近、サルが出てきて悪さする事があると聞きました。食料を狙ってるサルがいるそうです。

 

縄文杉までの道のりで猿をみかける機会あると思います。

私たちは集団でいてくつろいでる様子を見かけました。

 

立派な看板の前に登山届のBOXがあります。その立派な看板を左手に見ながらトロッコ道を歩き始めます。日の出前で暗い場合はヘッドランプがあると便利です。


黄色○印が登山届けのBOXです

 

【荒川登山口~小杉谷集落跡】

片道11kmのうち8.5kmがトロッコ道と言われています。

昔の線路の枕木や砂利石を踏みながら単調で長い道を進みます。そんな時は周りの植物を見たり橋下の川の流れで気分転換がいいと思います。


トロッコ道の枕木の上に板が敷かれて歩きやすいです。現在の天皇陛下が

皇太子時代に来られた際、整備されたそうです。

 

 

そして、かつての集落跡「小杉谷」に到着。そこには中学校の看板があり学校跡を見ることができます。それを見つつ休憩。まだ先は長いので休憩は少しだけ。

 

 

【小杉谷集落跡~楠川分れ~大株歩道入口】

先を進むと名前がつけられた三代杉(付近にバイオトイレあり)、仁王杉などの屋久杉が現れてきます。屋久杉とは標高500m以上の山地に自生する樹齢1000年以上のものを指すそうです。なので目指している縄文杉も屋久杉であり、屋久杉の頂点とも言える杉なのです。途中、トロッコのスイッチバックのポイントもありました。

先に進むと標高930mの大株歩道入口が見えてきます。ここでトロッコ道終了です。そしてトイレ休憩後出発。


大株歩道入口 ここからが急な登り

 

【大株歩道入口~ウィルソン株】

ここからいよいよ登山開始。急な登りの階段から始まります。今までのトロッコ道とはまるで違います。大きな岩や足元に伸びた木の根。自然に囲まれた深い森が姿を現します。大きな岩は手をつきながら両手両足を使う必要がでてくるので軍手があれば良いです。服装は長そで、長ズボンに雨対策のレインコート(私は縄文杉に登るためにモンベルのゴアテックスの雨具を購入しました)、両手が自由になるリュックサック。帽子にトレッキングシューズという格好でした。翁杉という屋久杉を過ぎると大きな木の根っこウィルソン株が現れます。ここで休憩です。この株は内部に入ることができ、株内の天井に穴が開いていて、その穴を見上げるかたちでカメラを向けるとハート型の写真が撮れることで有名です。株内で場所や角度を変えながらハート型に見える場所を探すのは楽しかったです。しばしの休憩に癒され、体力回復させた後、先に進みます。このあたりは木をいす代わりに昼食・休憩をとることができます。私たちは先を優先したため行きはこの場所で食事をとらず、帰路にこの場所でお昼を食べました。

 

ウィルソン株周辺 木に腰かけて休憩できます

 

 

何度かチャレンジしハート写真とることができました

 

 

【ウィルソン株~縄文杉】

運が良ければヤクシカの姿を見ることができます。

 

延々と続く木の階段。見あげた先はまだ階段という場面が縄文杉にたどり着くまでに何度もあります。それなりの覚悟が必要です。でも、登るのに大変で大変でと思うこの階段も昔はなかったそうです。現在の天皇陛下が皇太子時代に、縄文杉を訪れるのにあわせて木の階段が整備されたと聞きました。天皇陛下は登山が趣味で色んな場所に行かれているため、後に登る私たちもその恩恵を受けているという事になります。ここに木の階段がなければさらに厳しい登山になったのは間違いないでしょう。

 

私が訪れた時は縄文杉まであと30分という場所で雨が激しくなり雷も鳴り出しました。山での雷は本当に怖いです。身を低くし金属的なものはつけない。レインコートも有効と聞いたことがあります。レインコート表面を流れる水に沿って雷が落ち命は助かったと。頭から足に雷が抜けていたならそうはいきません。縄文杉までの往復は長いため体力的な準備と心構えが必要です。名のついた大王杉、夫婦杉などの前で写真を撮りつつ、適当な場所で休憩をとりながら縄文杉にたどり着きます。

縄文杉前に木のデッキがあり到着です。北側デッキと南側デッキがあり、それぞれ違う角度から縄文杉を見ることができます。縄文杉を背景に写真をとるかたちになり、縄文杉の足元まで行くことはできません。杉保護のためそうなったようです。往復で同じ道を通るため写真を撮り忘れた場合は帰り道で撮ることができます。先が長いため行きは早めにたどり着き、帰りに写真を撮りながら帰るというのが良いかもしれません。天候はいつ変わるかもわかりません。行程が長いので休憩は取り過ぎず、衣服調整や水分補給のため10分程度の休憩とし先を急ぐのが良いと思います。時間に余裕があれば帰りに休憩時間を増やしてはいかがでしょうか?

近くで見ると圧倒されます。登ってきた道のりが長く、目の前に縄文杉が現れた時は

やっと会えた!やっとたどり着いた!と満足感と達成感。

別の日程で両親も縄文杉まで行きました。あの時は大変だったと今でも言います。また写真をずっと飾っています。それだけ想いの残る特別な場所になったようです。少し体力をつけてから行ってみてください。力をもらえます。

 

<登山日の朝ごはんと昼ごはんについて>

朝ごはんは前日にパンを買っていましたが、昼ご飯は宿で頼んでいました。当日の朝、お弁当としておにぎりを受け取りそれをリュックに詰めていきました。事前に宿に頼んでおくといいと思います。

水分はペットボトル500mlを2本ほど持参しました。

 

屋久島へ行くには?

屋久島へ行くにはいくつか方法があります

①飛行機・・・鹿児島空港から屋久島空港、約35分

②高速船トッピー・・・鹿児島から屋久島(宮之浦港又は安房港)、1時間45分~3時間

他、種子島や指宿~も出ています

③カーフェリー・・・鹿児島から屋久島、3時間50分

 

屋久島での宿泊地について

屋久島の宮之浦港安房港付近に宿泊地が多数あります。私たちは荒川登山口を使って縄文杉登山をするのに、より近い安房港付近で宿をとりました。そしてレンタカーを借りました。島の交通手段は路線バスになりますが、バスの本数も限られるためレンタカーがオススメです。限られた時間を有効に使うため、旅行日程が決まれば早めの予約が必要です。繫忙期にはレンタカーがなくなります。宮之浦港と安房港の車での移動は35分くらいなのでどちらを宿泊地にしても良いと思います。

 

◆屋久島への訪問時期

1月に35日雨が降ると言われているので、どの時期も雨は覚悟した方が良いでしょう。

私はGWや9月に訪問しました。

7~10月の台風時期は船、飛行機が欠航になることがあるため要注意です。